福祉フォーラムでの発言

昨日の続き


私以外の3名のみなさん(鈴木清覚さん、江藤秀信さん、高木信雄さん)は、それぞれの立場から現状の紹介がおもな発言内容であった。みなさん経験が長いその道のプロであり、執筆・講演活動もさかんにされているのでフォーラムでの発言内容は目新しいものではなかった。障がい者の就労問題に初めて触れる人にとっては、よくわかる内容ではあったと思うが。ちなみに高木さんは県東部全域を活動範囲にしている就業支援ワーカで、その仕事の内容の説明や県の支援制度や事例の紹介などをされた。


じゃぁ、お前は何をしゃべってきたんだ!と、いうことで来場者や他のパネラーの反応が大きかったことを以下に列挙。
実際の発言内容とビミョウにちがうかもしれないけど、もう1回言えと言われたらきっとこんな風かな…カッコ内は実際に発言したことではなく、補足というか言い足しというか

  • NPOだから非営利と思っている人が多いが、パン屋を営業するということは、初期投資もした。雇用が発生しているので毎月キチンと賃金を支払わなければいけない。さらに原材料費やこまごまとした経費もある。これら全てをパンの売上げだけで賄うというのは、なかなか厳しいことである。
  • ハローワークに求人を出したところ9名の応募者があった。出した条件は「自分で通勤できること」というひとつだけ。それまで障がい児との交流などはあったが、求職をしている大人の障がい者が1度に9名も集まったのを目の当たりにして少し戸惑いがあった。受付で最初に来た人に「ここに名前を書いてください」と、言ったら恥ずかしそうに「書けません」と言われた。そこで初めて自分が取り組もうとしている就労問題の現実に触れた気がした。(履歴書ぐらいは自分で書いてくるもんだという漠然とした思い込みがあったのかも)
  • 知的障がい者は仕事はていねいだが、ゆっくりだ。また時間内にこれだけのものを仕上げなければいけない、というノルマ意識も持ちにくい。そこをどうやって工夫して効率をあげていくのか…
  • 障がい者もあるがままに生きる」というようなことが最近よく言われるが、「あるがままに仕事される」と困ることがある。(=仕事として成り立たない場合がある。)ここに矛盾を感じるところである。
  • 知的障がい者にとってわかりやすい指示の出し方、やりやすい作業手順。そういったものがあると思うが、長い間健常者だけで効率重視の職場で働いていた自分には、今までの固定観念や常識を捨てないとわからないことが多いのだと思う。今は、知的障がい者が仕事をするうえで作業効率をあげるための最適解が求まっていない状態。今後は作業効率をあげて経営状態を良好なものにしていきたい。
  • NPOの名前である「えいぶる」は知的障がい者のもっている「可能性」をあらわしている。しかし、社会全体があらゆるシーンで障がい者をうけいれることができる、そういう社会がもっている「可能性」にも期待している。


ん〜こうしてみると、まとまりがなく散漫な内容であるな。
しかし、私がしゃべれることといったらこの程度か。
1時間半のパネルディスカッションで4人もしゃべるのだから時間はあっというま
問題(障がい者の就労)が大きなものだけに最終的な結論などは出るはずがないのであった。
しかし、初めての体験で言いたいことをある程度は言えたので終わったあとはスッキリした気分。私の言いたかったことがまっすぐに聞いている人に届いたかどうか不安だけどね