息子の進路

来春大学を卒業予定の息子は、この半年ほど就活をしていた。
地元の大学に進み、地元企業への就職を希望している息子の就活は都会のそれとは違い、のんびりとしたものだったと思う。
しかし「大学の就職率全国1位」と過去に報道された「就職に強い大学」ではあるものの、このご時勢…なかなか内定が出ないのであった。


「Nちゃん…お兄ちゃんね、金曜日に最後の面接なが…
 その面接でダメやったらね、もう行くとこないが…
 どうしようっ!Nちゃんっ!!!」


と、妹にナキを入れてたその日。
ついに内定通知がキタ━━━━(゜∀゜)━━━━ッ!!
金曜にB社の面接を残しつつ、その前にA社に返事をしなければいけない。
どうするんだろぉ、と様子をうかがってたら、自分の将来を考えるとハラが痛くてしょうがない息子はソッコーOKのつもりらしい。
「もう、どこでもいいけんね」的な気分が見てとれる。
しかし、熟考のうえA社を蹴り、B社の面接に臨んだとして、受かる保証とてない。
先行きの見通しの立たないこんな時代では、安易な忠告もなんとなくはばかられるキヨワな母であった。
ぶっちゃけ、よぉ〜く考えてA社に決めようとも、よぉ〜く考えてA社を蹴ろうとも、なんにも考えずにA社に入ろうとも、いったい何が良くて何が悪いんだか、さっぱりワタシにゃわかりまへん!


紆余曲折もあったような、なかったような…結果から言うとA社に決定。
ふぅ〜やれやれ、何とか行くところがみつかってよかったよかった。
これでやっと娘も大学へやることができる。
なんせ、息子は大学入学直後から何度となく
「ね、Nちゃんが大学へ行く時はお兄ちゃんも学資のメンドウみてやってね。」
と言われ続けてきたのだから、そのプレッシャーもあっただろう。
本人も半年の心のモヤモヤから解き放たれて、その日の夕食はいつもに増しておしゃべりだった。


「ねぇ、Nちゃん」 また、妹かよ!


「今まではNちゃんが我が家のマイヨジョーヌを着ていたけれど、
これからの山岳コースでは、ボクが水玉ジャージを着るよ!
さぁ、みんなでこの自転車をがんばって漕ぎ続けよう!」


と、さすがは自転車操業の我が家の長男。
ワケのわからん名言です。
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