養護学校の進路研修会−その5−

さて私の発言後、ボチボチと発言する人が出てきた。
参加者はほとんど、中学部、高等部の保護者で母親、父親が半々ぐらい…だったかな?
積極的に発言してくるのはおもに母親の方だ。
N君は自動車免許も取得したし、一人でディズニーランドのツアーに参加したり、と活動的だ。参加者の興味、関心はお母さんはN君をどのように育てたか?というのが主な事柄らしい。


お母さんの話によれば
・お金の価値を教えたかったので、早くから家の手伝いにはお駄賃を出していた。
・自分一人でお金を持って外食する練習などもさせた。持っているお金よりも高いものを食べたい時もあるが、そういう「困った」体験がお金の価値を考えることに繋がるのでは?
・自分は交替勤務もある職業だが、今ではこの子が食事の後片付けをしてくれるので安心して夜も働けるほどだ。もちろん、今ではお駄賃は出していない。
・ディズニーランドは家族でよく行ったことがあるので、園内のことは熟知している。自分から「行きたい」と言い出したことであり、本人も自信があるようだったので一人で行かせた。


などなど
機会をとらえては「自分で考え、自分で判断し、自分で行動する」ように仕向けている様子がうかがえ、我が身を振り返って反省しきり…という参加者が多かった。もちろん私もその一人。ウチにはいわゆる健常の大きな子どもが二人
いるが(息子はN君と年齢が同じ)食事の支度も片付けも掃除も洗濯も、ほとんど何もさせていないのだった…う”う”う”


参加者の反応は
・子どもの自立のために、いろんなことにチャレンジさせなければいけない。
つい親が手助けしてしまう…
・お金の価値と大切さがわからないと、働くことの必要性に気づかないが、それを教えるのが難しい。
この二つにまとめられそう。(かなり、乱暴なまとめ方だが)


「労働の対価」に関するいろんなことで私はもやもやっとしていたのだが、保護者のみなさんにとっても難しい問題だったようだ。
養護学校ではいろいろな事業所に協力を求めて職場実習を行っているが、いくつかの事業主に、学校側も言われるらしい。
「働くことと収入は直結しているんですよ。かんじんな働くことの結果まで教えないと意味ないですよ。」
先生は「でも、そこまでするのは学校では無理…」


まだ終わらない。