その後の一週間

■19日(月)近くの小学校の2年生75名が体験学習で買い物に来た。
天気がよくて散歩がてら、という感じ。しかし75名ですよ、2年生がいっぺんにですよ、「1クラスづつ来て下さい」と、お願いしたつもりだったのに… (--;
全員100円玉を1個もち、メロンパンだのカレーパンだのをひとつづつ買っていく。めまぐるしく接客をし、さて100円玉を数えたら、74枚しかありませんじゃぁないですかっ!!!どこ!?どこへイッたの100円は!?床にも落ちていないし、なんだか気色悪い。先生も「どうしたんでしょう〜」と、不安そう。そのうち子どもたちがだんだん騒がしくなってきたので、ひとまずお引取りいただいた。レジカウンターの高さは2年生にしては高かったし、買い物慣れしている子もいれば、おっとりした子もいた。いろいろ思い返してみてもわからない。学校へもどってから先生が確かめてくださったらポケットの中に100円玉が残ったままの子どもが一人いたそうで、やれやれ〜ちゃんと一人一人硬貨を受け取っていたツモリだったけど、子どもたちがおしあいへしあいしていたからまぎれちゃったんだね。こっちも悪いや。
すっごく疲弊した感じがしたけど、その後何人かの子どもたちがオヤツを買いにきてくれるようになったりして小学生のお得意さんを獲得!ますます地元のパン屋さんらしくなってきた。


■お客さんの様子をみていると、
この店でパンを買うという事自体がなんだかイベントになっているような感じ…「パンを買う」ということだけで、何かちょっぴり「イイ事」をしたような気分になる。そんな雰囲気がみてとれる。それは予想もしていなかった事であり、「福祉の店ではない」「普通の、タダの町のパン屋さん」を標榜していた自分にとっては、ありがたいことのような、そうでないような…複雑な気分。売上げの面からだけ見ると、ありがたいことではあるのだが。


■近所のお客さんで律儀に毎日買いに来てくださる方が
何人かいらっしゃる。気軽におしゃべりしていかれる方もいれば、ぶっきらぼうに(まるで不味いものでも買いに来たように)買ってすばやく帰っていく方も…


■21日祝日営業
休業は土日としたので祝日も営業。この日もY口娘はメイド姿でレジボランティア。しかし、徹底周知されていなかったようで客足は予想より悪かった。とは言うものの、この日を待っていたようなお客さんも何名か…遠方から来られた方も。先日きた小学生が何人か家族連れで来てくれた。夕方近くになって来たお客さんが「魚津から来ました」と告げられたので、メイドレジ娘があわてて「店長!店長!」と知らせる。「新川養護学校の保護者です」と、何か話したそう。もうパンを焼く仕事は終わり、工房の後片付けと翌日準備が残るのみだったので「中でお話しますか?」と迎い入れた。中学生の息子さんとそのお母さん、お母さんの友だちとその幼子ふたりの計5名様。「私たち、ずっと前からパン屋さんをしたかったのです」とのこと。「他にお仲間はいらっしゃいますか?」「地域のいろんな活動に積極的に参加していますか?」といくつか尋ねてみたけれど、どれも自信なさげな感じ。急な来訪だったのと、あまり具体的なビジョンをまだ持っていなさそうな感じだったので、こちらとしてもあまり有意義な話はできずとりとめもない世間話に終わってしまった。でも「貴重なお話を聴けてよかった」と明るい表情で帰っていかれた。ん〜貴重な話だったかねぇ


■22日(木)
なぜか前日の祝日営業より忙しい。午前中はバタバタとしてしまった。見かけない顔のオヤジ集団のお客さんが来てるなぁ…と思っていたら、あとできいたら「今日はメイドはおらんがかぁ?」と聞いてきたとか、う”う〜カンチガイのお客さんか… (-_-;
この日あたりから、少し店売りの数量が落ちぎみ。開店フィーバーおさまりつつあるのかな


■23日(金)
午後から試行宅配20セット。メイトひとりに先週土曜の代休を取ってもらったので二人体勢。店売りが少し落ち着いてきたので、おまかせセット作成の指導を念入りにしてみた。しかし、数を間違えたり、袋詰めの注意がなかなか理解できなかったりと前途多難。作業手順や役割分担を練らなければいけないな…と。
小学生の女の子が二人おやつを買いに来てくれた。一人はスーパーのレジ袋持参。いいぞいいぞぉ〜。しかし大量に買うのでちょっと心配に。
「おつかいなの?」かぶりをふって「おやつ…」「えっ?これ全部一人で食べるの?」「私のとおにいちゃんのと、お母さん、お父さん…」「あぁそう、ありがとう」たぶん、お母さんに言われて買いにきてくれたんだろう。レジ袋持参と気がきいているしね。
あと、中学校の野球部員も買いに来てくれる。先週土曜日は初めて娘が部活帰りに来てくれてちょっぴりうれしかった。学校から家に帰るには、パン屋はちょっと方向違い。だけどチームメイトと立ち寄ってくれたのだった。レジから「バスケット部のみなさんですよぉ〜」と声がしてビックリ!ばくぜんと母親が仕切っている店になんか来たくないだろうと思っていたので…

この日の店売りは開店以来、最低額だった。しかし、キチンと完売。売れ残ったパンを知り合いに電話で売りつけたりした日もあったけど、この日は押し売りすることなく閉店時刻後30分で完売。最後に来たお客さんはあんドーナツがふたつだけ残っているのを「これだけ?」と寂しそう。「申し訳ありません」と謝る私とY口さんに「ううん、これ買ってく。がんばってね!」とのこと。お客さんに「がんばってね」と言われるパン屋さんなんて、うれしいような、はずかしいような…


■そうそう、一般企業の社員一同様より寄付金を
23日金曜日、地元企業の社員のみなさんが1年間貯めた「愛の募金」を我がNPOに寄付してくださいました。この様子は今日の北日本新聞朝刊に写真入りで掲載。
その写真を見てあわてて美容院へ行って髪をカット。とほほ…


長い1週間でありました。