開店セール工房内のスタッフ


I氏と天性のパン職人Uさん


I氏はパン生地の在庫がなくなってくると、残っている材料で次々と新たなパンを作り出す。「チョコがあるね。じゃこれをパリジャンの生地ではさもう。プレスして焼くとおいしいよ。あんこはなくなったの?しょうがないね。じゃ、この菓子パン用の生地はツイストドーナツにしてみようか?」あのぉ〜それって、今日は全品100円だからいいんですが、来週からはわたしらどうすりゃいいんですかい?3月のラインナップには当然入ってないし、通常売価も設定してないし、プライスカードはどうすんの?だって、お客さんは「あらっ!このパンは普段は140円なの?ぢゃお得だわ〜3個買ってこ…」とか、イチイチ考えているはずだ。自分が客なら当然そうだ。


「チーズあるんだね?じゃ、それもプレスして焼くか!」プレスして、焼くっていうのはパンを焼くときに上から天板でぎゅっとはさんでお焼きみたいにすることを指している。チーズを出すために、冷蔵庫をあさってたら、なくなったと思っていたウインナーが一袋でてきた。「あっ!ウインナーありました!」「じゃ、ウインナーロールにしよう。バターロールの生地あったね。出して出して!」う〜ん、バターロールーでウインナーロール?どうすんの?あらら、バターロールの生地を紐みたいにのばしちゃったよ。次々紐を作っていくよ。「さっ、これでウインナーをぐるぐる巻きにして!」そうかそうか、そういうことか…ウインナーがパン生地でぐるぐる巻きにされていく。確かにこれを焼くとおいしそう!


ツイストドーナツの整形もすんだ。「ドウコンに入れて!」うむ、醗酵させるんだね。「これ、どうする?揚げちゃおうか?それとも焼く?」「揚げて、ドーナツシュガーまぶしましょう」(←ワタクシ)「うん、そうだね、そうしよ…フライヤーであげちゃえ」


と、アグレッシブ(というのかどうか?)な会話が進み、昨日までは存在しなかったパンがどんどん仕上がり売場へ出されていく。


写真中央はI氏。I氏の奥にいるのが粘土のUさん。新たなる真実に驚愕!なんとUさんは以前、エステティシャンでもあった。どおりで右手も左手もくるくるよく動くわけだ。粘土にエステ、そしてパン職人か〜なんか、すごいね。二人の後ろにあるのが天板を差し込むラック。焼く準備をしてオーブンに入るのを待っている天板をさしたり、焼きあがったアツアツの天板をさしたり。こういうラックが3本ある。左手前の男性はメイトのNさん。レジにおいておくポリの個袋を取り出しやすく準備するのに、少し疲れた様子。がんばれ〜左奥の巨大な銀色の物体は冷凍庫。ここに仕舞われている在庫が私たちの商売の生命線である。