障害者なのか障がい者なのか…

私の書いたものをみていると「障害」と「障がい」が混ざっていていかにもエエカゲンなおばさんの仕業に見えると思う。
ウチのNPOで作成している文章(設立趣意書と定款とか諸々)は全て「障がい」で統一しているつもりである。しかし、これは私の積極的な意志ではなく私以外の関係者の暗黙の合意というか常識からきているものである。なので、私もなるべく「障がい」というふうに表記するように心がけている。「なるべく」というのはうっかりしていると、勝手に「障害」と変換されたのをそのまま遣ってしまうことがあるからだ。


しかし、世の中にはいろいろな団体、機関がありその正式名称やそこの事業名、あるいはHPやリーフレットで使われている字句が「障害」であればそちらを使うことにしている。ヨソサマのものをわざわざ「障がい」という文字に置き換えるのもなんだかね…


私のまわりには「害」という文字にこだわって「決してそれは使ってはいけない」と思って実行している人がいる。でも、正直な話をすると私にはそれほどこだわりがない。「害」という文字を見てもそれほど悪いイメージを喚起しない鈍感な人間なので。ただ、当事者やその近親者が不愉快な思いをするのであれば、それは避けたい。私が鈍感なのは、父親が障害者だったせいなのかもしれない。コレは意識して「障害者」と書いてみた。父親は脊椎損傷で下半身不随の1級障害者だった。私が4歳のときに労災でそのようになり、亡くなってからもう12年もたつ。父がいたころは「『障害』ではなく『障がい』と書きましょう」と言うような人はまだいなかったような気がする。いても少数派で私が知らなかっただけかもしれない。父がそういう風になった時に私が幼かったせいもあり(私には父が歩いていた記憶がない)ナニゴトもあたりまえ、というかそんなもんなんだ、というふうに育った。本人である父も家族も、みなそれを受け止め自然なこととし、嘆くでもなく、突っ張るでもなく、カッコ良くもなくカッコ悪くも無く日々を過ごしてきた。なので、今さら「障害」の「害」はけしからん!という気持ちにはなかなかなれない。ただ、そういう考えを否定するというほどキッパリとした考えもない。


なので、周りにあわせている、というか、そういうイイカゲンな態度なのであります。
ポリシーがあって「障がい」と書いているわけではないのに、何かポリシーがあるかのように見られたり、それに関して質問されたりするのは息苦しいな…という思いがある。なので、「イイカゲンな女なんだ!モンクあっか!」と、言ってみたかった。しかし「モンクあっか!」は余計かも