現実逃避−アート編

現実逃避してツレアイと一泊二日の小旅行をした。


年初めにツレから、3連休とれるから車でどこか温泉でも…と提案があった。
名古屋まで行き、帰路どこかの温泉で泊まろうか、とか
やっぱ、名古屋は遠いから和倉あたりへ行こうかとか、
いやいや、やっぱ奥飛騨あたりをせめようかとか
とかとか、いろいろ紆余曲折するも


正月にたまたま教育テレビ新日曜美術館「はかなさに秘められた情念 ワイエスのアメリカ」を見ていたら愛知県美術館「アンドリュー・ワイエス 創造への道程」をやっているということで、是非ともそりゃこの機会に見んならんなんということに
しかも名古屋市美術館ではモネ「印象 日の出」展も開催中とのこと


最終的にツアー企画は、「名古屋美術館めぐりとひつまぶし、名古屋コーチン堪能の旅」に落ち着き温泉はあきらめて名古屋で1泊。


私としては、普段ほとんどカラスの行水だから久しぶりに温泉でゆっくり手足を伸ばしたいなぁ〜という思いもあったけど、となるとゴムののびきった下着を新調しなければいけない。それもメンドウ
ホテルなら下着はどうでもいいから、気楽でいいや〜と思ったり
しかし、これは同伴者に対して失礼か


話戻りますが、新日曜美術館ワイエスはよかった。
作品を完成させるまでに、何枚も習作を重ね、何を省略していき何に焦点を当てていくのか。その変化の過程が示されていた。そして完成された絵はまさしくパーフェクト。
あれだけ緻密なスケッチをしたうえで対象物を切り捨てていくその潔さ。
描くこと自体が自分の内に何かを蓄えていく作業なのだろう。
これはゲージツ一家のM本さんや、俳句を楽しんでいる実家の母なども観ればいいのに、きっと教育テレビだから再放送あるよね…
と思いきや、私が見た番組自体がアンコール放送で再々放送の予定は無し。
ありゃりゃ〜やっぱ、この番組はたくさんの人が見ていいと感じたものだったのか


しかし、しかし、やっぱしホンモノの絵はもっとよかった。
緻密な習作が何点も展示され、そして完成された絵は心に深く訴えかける何かがある。「昇華」ということはこういうことなのだ、と感じ入る。
まぁ、私が的外れなことをあれこれ言ってもしょうがないので、是非これは観に行かれることをお勧めしますね。
残念だったのは、何枚もの習作をたどっていったあげく、本作品の展示はなくパネルが飾られているだけのものがいくつかあったこと。
私がワイエスを知るきっかけになった「クリスティーナの世界」はなかった。
でも「あぁ、ないんだ…」と少しガッカリしても、最終的にはその他にもたくさんの絵の展示があったので見終わった時は少し疲労を感じるほどの充実だった。


この冬一番の寒波が来て、名古屋へ行く道中は雪深く、また名古屋の街中も刺すような寒風だったが、ワイエス展は行った甲斐があった。
モネはまぁ、予想通りというか、期待以上でも以下でもなく
ただ有名な画家だけあって人が多かったのが田舎者にはつらかった。


ツアー企画のグルメコーナー報告はまた次回。