[NPOとか]適当ということは難しい…その1

いわゆる健常と呼ばれる人でも物事のテキトウさを図るっていうのは難しい。
ましてや障がい者となると…


ウチのメイトさんたちのことでありますが、一事が万事「適当」加減がわからない。なので、どんな仕事でもキッチリとした目安を示さないといけない。


…というのはわかっているけど、それはそれで難しい。


ポリ袋の口を溶着するシーラーなる簡単な機械を導入した。
裁断機のような形状のものにポリ袋をはさんでしばし、熱線がじんわりとポリ袋をとかしピタっとくっつき密閉するようになっているものであります。
まぁ、アイロンをかけるのと同じで、袋の素材や厚さによってダイヤルの目盛りをいじったり、はさみこむ時間の頃合を見計らったり
温度が低かったり時間が短かったりすると、中途半端に袋がとけてくっつきもせず失敗したり、逆だと袋が焼きちぎれてしまったり、と具合が悪い。
しかし熱線といっても、アイロンほど熱いこともなく、挟み込んだ時だけ通電する仕組みで危険なことはないので(オーブンから出したなりの天板のほうが、よっぽど危険!)メイトにやらせてみることにした。
グダグダ説明したけれど、構造も扱いも単純なものだ。
挟み込むのも、ぱぱっとほんの2〜3秒。
横のほうに赤いランプがついたり消えたりしているけれど、そのランプを確認するヒマも無いぐらいの時間。
で、ためしにチマチマとした仕事は得意のIさん(メイト)にやってもらってみた。
「これをこう押さえて イチ、ニ、サン と数えたら放してみて」
「ハイ イチ、二、サン 」
「そうそう、そんな感じ」


で、うまくいくかと思いきや…
なれてくると、その イチ、ニ、サン がだんだん早口になってきた。
「あっ ダメダメ それじゃ早すぎる。さっきみたいにもう少しゆっくり数えてみて」
「ハイっ! イィィィチィ ニィィィ サァァァァン 」
「あっ、それじゃ遅すぎる…」 (-_-;


Iさんにはフライヤーでドーナツなどを揚げる仕事もしてもらっているけれど、そっちの作業はフライヤーは自動温度調整付きで揚げる時間はキッチンタイマー、とほぼ間違いない。
と言っても、一人で完全にできるようになるまでは、いろいろすったもんだがあったけど…それはまた機会があれば
その後、じっくりと指導をする機会がないままIさんはシーラーの使用方法の習得にはいたっていない。


そしてもっとも「適当」ということの苦手なMくんは、いろいろ思いがけないことをやってくれ、驚くやらあきれるやら、和むやら…
その話は次回また