終わったけれど、ちりとてちん

実はほとんど毎朝3回見ていた、NHKの「ちりとてちん
家族全員がはまっていたので、それぞれが朝の支度、家を出る時刻などにあわせてチャンネルガチャガチャ(今はガチャガチャしないか…)
7:30、7:45、8:15 とBSやらなんやらで毎朝3回見ることになる。
3回見るとは言っても、それぞれがつまみぐいみたいな感じでゆっくり通して見られることはあまりないけどね


でも、よく泣かされたなぁ〜
ストーリーわかってるのに3回とも泣かされたこともあり
トシとると、簡単に感情移入できるので困るよ


でも、最終回の前日、若狭(喜代美)が落語をやめて「お母ちゃんみたいになりたい」と言い出したときには、なんかガックリきてしまった。
やっぱりNHKの朝ドラ的にはそういう終わり方なんかいなぁ〜っていう感じで。なんだか裏切られたような気分になってもた。
言っとくけど、あのお母ちゃんは素晴らしい。とってもステキなお母ちゃんだ。でも、だからと言って「お母ちゃんみたいになりたい」と言って、あんなにがんばった落語家の修行から降りてしまうのかい?まだ志し半ばではないか。
落語家としてがんばる。お母ちゃんとしてもがんばる。そういう生き方もあったんではないの?
ふたりっ子」の時もなんだか終わり方は不満だったんだ。
あの時は「ちりとてちん」ほどはまっていたわけじゃなく、時計代りだったからよく覚えてはいないんだけど
確か双子の姉の方は、学業優秀で起業もして一時期はバリキャリでやっていたのを失敗して、最終的には幼馴染の床屋の息子と結婚して床屋のオカミさんになったんだ。
でもって、妹の方は女流棋士になるんだけど、同じく棋士と結婚してたのが破綻して離婚しちゃう。それぞれが棋士としての道を歩む、みたいな…たぶん、そんな感じじゃなかったかな。
床屋のカミサンが悪いとか言ってるわけじゃないけれど、なんだか小さくまとまっちゃってさ
結局、女性は企業家として成功するよりも、身近で自分を見守っていてくれてた男と結婚して、変わりばえのしない平凡な毎日を過ごすことが幸せなんだよ、と推奨しているような
でもって、将棋などという勝負ごとをナリワイといている男女は、生活のうえでは決してパートナーにはなれないんだよ、と決め付けているような
床屋さんと結婚しても妻は妻で自分の職業を持って自立する道もあるだろうし、勝負の道と私生活は別なものとして切り分けている夫婦もいるだろうし…


なんだか、NHKにいろんなことの型をきめつけられているようで、つまんない思いをしたのであった。


でもって「ちりとてちん」のこの若狭ちゃんの選択。あ〜またそういう道を選ばせられるんだね、朝ドラのヒロインは…と、思ってしまっった。
今まで毎日楽しんできたのに、最後でこれかよ〜
てな感じで金曜日は、なんだか頭にきたのであった。
最終回でやっぱり思い返すのかなぁ、などと淡い期待もあったんだけど


しかし、そういうこともなく
でも最終回を見て私の気持ちも和らいだ。
もともとこの子(若狭ちゃん)は器用な娘ではなかったんだ。
一度にふたつのことはできない子。今までドラマの中でもそういう台詞は何度も出てきてた。とうてい落語家と母親業の両立は無理でしょう。
それに高座にあがることはなくなっても、これからもずっと落語の世界で生きていく。「お母ちゃんになる」と言っても、ただの「お母ちゃん」ではないわけで、お弟子さんもいるし、寄席のマネージメントだってしなければいけないだろうしね
とか、いろいろ思ってみたりして(終わってしまったドラマなのに真剣に考えたぞ!)
まぁ、これはひいきにしていたドラマの最終回を自分の納得のいくものにしたいというアガキだったのかもしれないけれど
そもそも「ふたりっ子」の時に不快感を味わっていなければ、金曜の時点であんなにがっかりはしなかったのかな
ん〜そんなこんなで、カテゴリーは「女性問題っぽい」でいいのか?