夕方6時、食品レジには女性の列が…

毎日、仕事帰りにショッピングセンターの食品売り場で夕食の買い物をする。
最近、疲れがたまっていて、気力と体力をかき集めて夕食の準備をするんだけど、昨日は特に疲れていた。薄ぼんやりと売場をさまよい、それでも値引きシールの貼られたお肉をシッカリ選別。やっとレジにならんでぼぉっとあたりを見渡した。すると見慣れた風景が急に違和感を持って私に迫ってきた。


どうして、ここには女性ばっかりいるんだろう。みんなワタシのようにクタビレタ顔で、カゴいっぱいに食料品やらトイレットペーパーやらを詰め込んで並んでいる。みんなセカセカ急いでいる。
どうしてなんだろう。どうしてなんだろう。どうしてワタシタチは退社帰りに、くたびれた体で、時間を争って、食品レジにならんでいなくちゃいけないんだろう……


どうして、どうして?20年なんの疑問もなく繰り返してきたことが、突然シックリいかなくなってきた。人生に疲れるって、こういうコト?夕方6時の食品売り場。その見慣れた風景に違和感を感じる自分自身にもシックリいかない。本当はもう何もしたくない気分。でも、帰って夕食の支度をしなきゃ…この、ものすごい倦怠感は、どうやったら家族に伝えられるんだろう。「今夜はピザにする」と宣言しようか。きっと、ダレも異を唱えはしないだろう。むしろ喜ぶかも。それはそれで、イヤな気分だ。やっぱり帰ったらいつものように猛スピードで夕食の準備だ。ダレも私をみて「この人は疲れている」と思いはしないだろうほどの猛スピードで、しかもカンペキなメニューの夕食。この生活は、いったいいつまで続くンだろう…


ぐるぐるぐるぐる、誰か私のこのつまらん考えを止めてほしい。ぐるぐるぐるぐる、レジの待ち行列はいつもより、ずっとずっと長かった…