エンパワメントって…?

フェミニストの雑感@シカゴで、yamtomさんがNWECフォーラムのワークショップ一覧について感想を書いていらっしゃいます。
http://diary.jp.aol.com/applet/mywny3frv/20060817/archive

そこのコメント欄で「エンパワメント」という言葉についてやりとりしましたが、ちょっとひっかかったものをカンジていました。というのは、「エンパワメントされる」というのは「がんばったね」と同義…などと、自分で書いておきながらあまりにヒトをおちょくっているなぁと思った次第。
で、NWECのHPまでいき、理事長挨拶を拝見。それによると、第1に力を入れて行う事業として【女性のエンパワーメントのための研修】があげられています。

地方自治体や女性関連施設の管理職や女性団体等のリーダー等の女性教育の基幹的な指導者層のための力量形成支援の研修と、喫緊の課題に対応するためにプログラムを開発し、先駆的研修をし、普及をはかります。喫緊の課題としてはキャリア形成・チャレンジ支援、次世代育成・家庭教育支援、人権問題としての家庭内暴力等や人身取引問題等を取り上げます。


つまり「指導者育成」にあたる部分と「喫緊の課題に対応する」ための部分があるようですが、ここへきてまた釈然としない思いが…というか、やっぱりワタシには無縁な雰囲気が。男女協同参画でもって女性がどんどん進出していくのは勤め人のワタシにはズバリ「職場」が一番に頭に浮かぶんだけど、ここではそういうことは言っていない。あくまでも、「女性関連施設」や「女性団体」そして「女性教育の指導者」。「喫緊の課題」にしても、それって結局ボランティアでなんとかしろってこと?やっぱり【女性のエンパワメント】って女性の集まりの中で女性が潜在能力を引き出して自らを活性化させる→「がんばったね」と同義。という印象をいっそう強めてしまったワタシでした。

自分の子どもたちの学校生活や、会社に入ってくる新卒の若い人たちをみていると、男女の不平等感は希薄でみなノビノビしているように感じる。潜在能力があるのにジェンダーによりそれを封印されているということも全くない。ある世代以降の女性には「エンパワメント」という言葉は全く無意味に感じる。いったいどの世代の、どういうフィールドで活動している女性たちを「エンパワメント」したいのだろうか?
もっとも、自由に能力を発揮している独身女性たちが、結婚・出産を経てその後もそのままの状態を維持できるかどうかは別の問題だけどね…