かけがえのない自分、かけがえのない健康

娘が中学卒業前の最後の保健体育の授業でもらってきた冊子のタイトルである。文部科学省から発行されているA4版46ページのもので隅っこに【中学生用】とある。


「最後の体育やから楽しみにしとったがにぃ〜保健の先生の話きかされたぁ〜」


と、ぼやいていたけれど
ナニナニ…と冊子を広げてみると、総論、心の健康、喫煙・飲酒と健康、薬物乱用と健康、感染症エイズ性感染症、の6章からなっている。
なるほど、これらはどれも知っておくべき大切なことばかりだ。しかしこれをたった1時間で?


「まぁね、ほとんど麻薬とエイズの話やったけど。」


ふぅん、そうなんだ…
ちょっと気になって最終章の「エイズ性感染症」をまじまじと見る。
エイズとはどんな病気か、HIVに感染するとどうなるのか、どうしたらうつるのか、こんなことではうつりません…などなどが順番にわかりやすく(と、言うよりも"簡単に"と言った方が正しいかも)書かれている。
しかし、しかしなぁ、コンドームのことは全然かかれていないじゃないか
河野美代子先生は「性感染症の予防はコンドームで」とハッキリ言っておられるのに…
そういえば、この冊子には避妊のことも全く書いてない
釈然とせぬまま読みすすむと、「こんなことではうつりません」の最後に大きいな字で


感染を予防するには
性的接触をしないことがもっとも有効です。


と、あったのだった。
なるほどね…そりゃまぁ、それがもっとも有効なことでしょうよね


で、私はまたまた
「ね、Nちゃん、コンドームは大事よ!」
と言い聞かせていたのだけど、それを聞いてたツレアイが
「それよか、まず相手を選ぶべきだ」と、半ばむすっとした感じで発言


ん〜まぁ、それも大事よね、っていうかいっちゃん大事なことなんだけど
あえて反論はしなかったけど、でも相手の選択を間違えなければいろんな棄権は回避できるのだろうか?
そんなナイーブなことでいいのか?なんか、もやもや〜とした気分になったけど、それ以上そのことに時間をさいてはいられなかったので、その時はそれでおしまいになった。


でも、あとからやっぱり気になった。
なんで気になったのかというと、娘が一部始終を聞いていたから
「相手を選ぶ」→「相手さえよければOK」→「彼から性感染症をうつされる事は決してない」みたいな安直な展開になるのか?なっては困るのだ!


少し前にテレビで流されていた「彼氏の元カノの元カレ…」と次々といろんな若者が写しだされていくCMを思い出した。
この人だったら大丈夫、ということは決してないのだ。


まぁ、ツレアイの言った「相手を選べ」という言葉は、性感染症や妊娠に対する危険がどうのこうの、という問題よりも父親として娘にとりあえず言いたかった単純なものであると思うけど。