グルメ本に載せませんか?

先週、飲食店の紹介専門のタウン情報誌の編集者が「載せませんか?」と営業に来た。簡単に言うと「広告料」を払って掲載してもらうということらしい。広告代理店の名刺を出されたけど、言葉のイントネーションからすると地元の人ではないようだ。ウチの店は小路の奥にあって、自動車はもうこれ以上先へは進めない。
「隠れ家的でいいですね」とかなんとか言ってたけど、地元の新聞、テレビなどで何度も報道された我がパン屋のことは全く知らないようである。


「広告を出す甲斐性がないのでけっこうです」「出してもそんなに作って売れないのでけっこうです」と固辞してもなかなか帰ってくれない。


「そうですかぁ?今まで広告出されたことはないのですかぁ?看板とかも大きくされたらどうですかぁ」と、アンに「どうせ、儲かってないんでしょう?ウチに載せればお客がわんさか来るようになるのに…」と、言わんばかり。実際、この男がいるあいだにお客は一人も来なかったけど。
ちょうど手元に「地元紙にくっついてくる情報冊子」に先日掲載してもらったものがたくさんあったので(この男が来る直前に発行元から届いたばかり)それを見せて「ウチはこのようなNPOなんです。」と説明。やはり知らないで来たようだ。なんだかその男の大様な態度が気に入らなかったので。「ウチはこのような取材は受けても広告は出しません!」と、こわくさいことを言ってやった。


「はぁ、そうですかぁ」と、何やら腑に落ちない顔ですごすごと帰っていく男の後姿に「モグリか!」と悪態をついてみたくなった店長でありました。
まぁ、それほど有名な店でも、儲かってる店でもないことは事実なんだけど、なんだかね、その営業マンの態度がね…